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（2022年 9月 10日 17時 38分 追加）【太針(1ml)再生推奨】露MELODIYAD1584-5 スロボドキン(vc)、カプラン(pf)の演奏で、ボロディン：チェロ・ソナタ。10インチ・フラット・オリジナル。スロボドキンは1920年生まれの知る人ぞ知る名手。シトコヴェツキーを第一ヴァイオリンに擁するチャイコフスキーQTでチェロを務めました。シャフランと同世代ですがソロ録音少なく、レコードはグリーグとこのボロディンの二枚だけ。グリーグはまだ見かけますが、ボロディンは滅多に出ませんね。シャフランのような派手さやアクの強い表現力はないのですが、この微粒子のように涼しい詩情はロシアのチェリストの中でも別格の気高さを放っています。第一楽章、静かな森を思わせる渋い色調で、歌心は内に秘められてかすかに香る。スケールはこれみよがしな大きさを誇るのでなく、むしろやわらかな感覚として広がっていく。ボロディンのロシア的な叙情が感じられてきます。ピアノのカプランは極めて鋭い感性を持つ人でこちらも知る人ぞ知る名手。切ない輝きが心を打ちます。そして第二楽章、これが本当に素晴らしい。底から掬い上げてきたような大地の匂い、それはロストロのように剛腕によってではなく、なにか自然の隆起によって漂ってくるように自然に辺りを満たしていきます。後半にあるチェロ独奏のところでは、白鳥(しらとり)という言葉が浮かぶような静かで美しい佇まいで、穏やかな心で透き通るような歌をただただ奏でていく。草原の囁き、森の木霊、懐かしい心象風景が浮かんできました。第三楽章、すーっと染み込んでくる他意のない心、この人の音は押しつけがましさというものがない。ほのかに香って、うすく翳る。強烈なインパクトはありませんが、なにか美しいものが心をよぎる、そんな感覚を持たれると思います。スロボドキンだけの音なのです。大推薦。盤質：最初期番号のため元々のチリはご了承下さい。太針できれいに再生できました。盤面溝ともとても良い状態。第一面：ほとんど美品、第二面：美品～ほとんど美品。ジャケ：共通ジャケ。【盤質評価】全面視聴してから出品しています。区分は以下のものを採用しておりますが、必要に応じて詳しく説明するようにしています。美品(Ｍ)：新品並みの状態。ほとんど美品(ＮＭ)：極浅い擦れや軽微な傷。きわめて良好(ＥＸ)：年相応の擦れや浅傷。ひどいものはなし。良好(ＶＧ)：擦れや傷などが目立つ。＊音溝が活きてなければ出しません。■丁寧に梱包して送ります。またトラブルなどには誠実に対処いたしますのでよろしくお願いいたします。